📒売れる商品やサービスを作る方法 – それ、ベネフィットは何ですか?
「売れる商品/サービスなのに反響がイマイチ」「提案資料が伝わらないと言われる」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。ユーザーにとっての「ベネフィット」を知らない/考えていない場合に多いケースです。「ウェブマーケティングの研修」や「ウェブサイト制作の打ち合わせ」等でお話しさせていただく「ベネフィット」について書いてみたいと思います。
ベネフィットって何?
マーケティングで有名な言葉に「ドリルを買う人が欲しいのは穴である」という格言があります。
端的に言えば「顧客」にとって必要なのは「ベネフィット(利便/便益)」にあたるもの、ここで言う「穴」にあたる訳です。「その商品やサービス」がユーザーにとっての「○○」を解決してくれることが「ベネフィット」になります。
ベネフィットの種類
- 機能的ベネフィット…便利さや効用など
- 情緒的ベネフィット…ポジティブな感情を受けるなど(例:爽快感/安心感)
- 自己表現的ベネフィット…自己表現の実現など(例:商品を持つことでのステータス)
「機能的ベネフィット」は、その商品やサービスを利用することで「○○が便利になる」「○○が解決する」など、直接的な「便利さや効用」などを享受できるようになることです。「ベネフィット」の中でも、最もわかりやすいものの一つでしょうか。冒頭の例えの通り「ドリルを購入することで壁に穴が開けられるようになる」ことですね。
「情緒的ベネフィット」は、 その商品やサービスを利用することで「○○な感覚になる」「○○な感覚が無くなる」など「感覚的な効用」を享受できるようになることです。 例としては「温泉に入ってさっぱりする」「保険商品を購入することで金銭的な不安感を払拭する」ことも「情緒的」と考えられます。
「自己表現的ベネフィット」は、 その商品やサービスを利用することで「自己表現の実現を可能」にすることです。例えば「ブランドバッグを持つことで、自身の経済力をアピールする」「ボランティア活動を行うことで、自身の社会貢献度をアピールする」なども「自己表現的」と言えます。
ベネフィットは作れる/気付かせられる
「最近しわが気になり始めたそこのあなた!」どこかのテレビCMでのキャッチコピーにありそうですね。人間誰しも年を取ることで「しわ」は増えるものですが、これを強調して「しわは気になる/気にされるもの」という「意識」を持たせることで「しわを目立たなくする」「肌にハリツヤを与える」という化粧品やサプリメントなどの「ベネフィット」を生み出している事例です。※マスコミ等で煽られるから「しわを目だたなくする」ことがベネフィットになっちゃう訳です。
「潜在ニーズ」(「しわ」はあるけど気になっていない状態)から「顕在ニーズ」(「しわ」は無くしたいものであるという認識を持った状態)に変わった瞬間に、それを解決する方法が「ベネフィット」として認識されるようになります。
つまり「ベネフィット」は「作れる/気付かせられる」のです。
「ベネフィット」と「機能説明」は違う
例えば自動車を販売する場合であれば「最高出力280馬力」は「スペック/機能」です。「ベネフィット」ではありません。「機能説明によって実現すること」が「ベネフィット」となります。この場合であれば「大人5人に、さらに重い荷物を載せても坂道を楽々上れる程のエンジン」が「ベネフィット」になります。
ベネフィットは欲求の充足
「マズローの欲求段階説」(※従来は5段階とされていましたが、本投稿では「晩年になって6段階目が存在したとの説」を元に記述)では「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」「自己超越欲求」の段階が存在します。それぞれの次元が上がるごとに高次元で難易度が高いとされますが、この欲求を充足することこそがベネフィットに繋がる訳です。
ベネフィットを考える時に「どの欲求を充足するのか」を定義出来ると「サービスや商品の設計から販売手法、目的」までが明確になります。
参考)ジョブ理論…ハーバード・ビジネス・スクール(HBS) の教授であったクレイトン・クリステンセンによる消費とニーズのメカニズムを理論化したものである。クリステンセンは2003年の著書『イノベーションへの解 利益ある成長に向けて』(翔泳社)で初めて”Jobs to Be Done”という言葉を用い、顧客の属性や製品の特徴ではなく〝顧客が片づけたい用事〟つまり「ジョブ」こそが、商品を買うか買わないかの決定要因であると述べた。
引用)Wikipedia「ジョブ理論」 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%96%E7%90%86%E8%AB%96
ベネフィットは「ジョブ理論」で言うところの「ジョブの解決」とも考えられます。つまり、顧客が片づけたい用事(=ジョブ)を解決してくれる(=ベネフィット)が提示出来ることで「欲求」を満たしてくれるものとなります。
ベネフィットは購買意志決定に直結する
「ベネフィット」は「その商品やサービスのコスト/価格」と天秤にかけた時に「コスト/価格」を超えると同時に「成約」に繋がります。
もちろん「他の製品やサービスとの比較」「今本当にそれが必要なものなのか」「何か他のことで置き換えられないか」「そのコストは捻出可能なのか」など、様々な検討課題をクリアした上でですが「ベネフィット=欲求の充足度の高さ」が、商品やサービスの価値に繋がると考えても良いでしょう。
さて、あなたの「商品」「サービス」のベネフィットは何ですか?
今、考えている「それ」アイデアとITの力で実現しちゃいます。
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