💡「予算積んで」ではボスは動かない 情シスのためのIT投資「説得の流儀」

なぜ、あなたの「正しい」IT投資提案はいつも却下されてしまうのか?
多くの企業で、情報システム部門からの切実なIT投資の提案が「またコストの話か」と一蹴されてしまう光景が繰り返されています。技術的には絶対に正しく、会社の未来のために不可欠だと確信しているにも関わらず、なぜ経営層には響かないのでしょうか。それは、あなたが話している「言語」が、彼らの意思決定の基準となっている「経営の言語」と、致命的に異なっているからかもしれません。この記事は、その通訳不能な壁を打ち破るための、具体的な「翻訳術」を解き明かすものです。
単に「新しいシステムが必要です」と機能やスペックを語るだけでは、経営者の心は動きません。彼らが本当に知りたいのは「その投資を“しない”ことで、会社は一体何を失うのか?」という、未来のリスクです。本稿では、IT部門が単なる“コストセンター”から脱却し、事業成長を牽引する“戦略的パートナー”へと変貌を遂げるための、説得の流儀を詳細に解説します。
参考)「予算積んで」ではボスは動かない 情シスのためのIT投資「説得の流儀」
https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2509/03/news005.html
稟議の神は細部に宿る!「やらないリスク」を数字でえぐり出せ
経営判断の土俵に上がるための第一歩は、現状を冷徹なまでに客観的、かつ定量的に把握することです。例えば「セキュリティが脆弱です」という主観的な訴えではなく、「この脆弱性を放置した場合、たった一度のインシデントで月次売上の〇%が毀損し、信用の回復には最低でも〇ヶ月と〇〇〇万円のコストが見込まれます」といった、具体的な数字で語ることが不可欠です。
これは脅しではありません。将来発生しうる損失を具体的に“可視化”することで、経営者は初めてそのリスクを「自分ごと」として認識します。行動経済学で証明されている通り、人は「得をしたい」という欲求よりも「損をしたくない」という感情に強く支配される生き物。この「損失回避性」を巧みに刺激し、「何もしないこと」が最もハイリスクな選択肢であると理解させることが、全ての始まりなのです。
「いつ終わるんだ?」その質問が出た時点で、あなたの負けは決まっている
経営者が抱く最大の不安の一つが、「終わりの見えない投資」に対する恐怖です。毎年繰り返される予算要求に、彼らは「この支出は永遠に続くのではないか」と辟易しています。この根源的な不安を解消する唯一のツールが、未来への明確な道筋を示す「中長期のITロードマップ」に他なりません。これは単なるToDoリストであってはなりません。
初年度で何を達成し、3年後に会社はどのような姿になっているのか。SaaSの乱立を統制し、セキュリティ基盤を固め、最終的にはデータドリブンな経営判断を実現する──。そのような一貫したストーリーとマイルストーンを提示することで、「終わりのないコスト」は「コントロール可能で、リターンが見込める投資」へとその姿を変えるのです。CFOが「ようやく全体像が見えた」と口にした時、初めてあなたの提案は“検討”のステージに上がります。
「守り」の投資こそが、最強の「攻め」の武器となることを証明せよ
IT投資には「守り(セキュリティ・統制)」と「攻め(データ活用・生産性向上)」の二つの側面が存在します。多くの経営者は「守りはコスト、攻めは利益」と短絡的に捉えがちですが、それは大きな間違いです。鉄壁の守備があるからこそ、安心して前線に兵を送り込めるように、強固なセキュリティや内部統制という基盤があって初めて、企業はデータ活用や自動化といった「攻め」のDXに打って出ることができるのです。
「このセキュリティ強化は、来るべきIPO審査をパスするための必須条件です」あるいは「この統制基盤があるからこそ、大手企業との取引が拡大できるのです」といったように、「守り」の施策が、いかにして未来の「攻め」や事業機会の創出に直結しているのかを、経営の言語で雄弁に語る必要があります。彼らの不安を安心に変え、コストを未来への布石だと確信させることが、情シスの腕の見せ所なのです。
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